「モデルロボ」産総研が開発
2009/3/19
若い女性そっくりの外観で、しなやかに振る舞うロボット「HRP-4C」=写真=を、産業技術総合研究所(茨城県つくば市)が開発、このほど公開した。
ロボットの顔には、大きな目、小さな鼻があり、ファッションモデルのような歩き方で登場。口が動いて「皆さんこんにちは。私はHRP-4Cです」と自己紹介し、ほほ笑んだり、驚いた表情を見せたりした。
身長は158センチ、体重はバッテリーを含め43キロ。1回の充電で約20分動く。
コンピューターで計測したファッションモデルの動きを参考に、二足歩行の制御技術を使い、人間に近い動作を実現した。音声を認識し、あらかじめ登録された言葉で受け答えできるようにした。
23日に都内で開催される「東京発日本ファッション・ウィーク」のファッションショーに出演する予定。
ロボットの顔には、大きな目、小さな鼻があり、ファッションモデルのような歩き方で登場。口が動いて「皆さんこんにちは。私はHRP-4Cです」と自己紹介し、ほほ笑んだり、驚いた表情を見せたりした。
身長は158センチ、体重はバッテリーを含め43キロ。1回の充電で約20分動く。
コンピューターで計測したファッションモデルの動きを参考に、二足歩行の制御技術を使い、人間に近い動作を実現した。音声を認識し、あらかじめ登録された言葉で受け答えできるようにした。
23日に都内で開催される「東京発日本ファッション・ウィーク」のファッションショーに出演する予定。
大和ハウスのロボット事業 住宅・介護分野で本格運用
2009/1/13
大和ハウスが、千葉工大、筑波大が共同開発した「住宅床下点検ロボット」 |
大和ハウス工業は、大学やベンチャー企業と共同でロボット開発に注力している。千葉工業大学、筑波大学と共同開発した「住宅床下点検ロボット」は来年度からの本格運用を目指している。また、ロボットを活用した福祉介護分野にも参入。筑波大大学院の山海嘉之教授らが設立したベンチャー企業・サイバーダイン(茨城県つくば市)が開発した装着
型の福祉介護支援用ロボットスーツ「HAL」を介護施設向けにリース販売を開始した。
≪床下点検おまかせ≫
戦車のような形をした住宅床下点検ロボットは遠隔操作で走行し、搭載カメラで撮影された映像がモニターに送信される。幅50センチ、高さ30センチのすき間を通り抜けることができ、床下の配管などの段差を乗り越えて走破する。
住宅の床下点検は、狭い空間で土ぼこりの中での作業になるため、点検員の身体的負担が大きかった。負担軽減を解消する秘策がこのロボットの活用だ。
サビ、水漏れ、シロアリなどの点検状況の記録として静止画像を撮影して状況を報告することが可能で、「悪徳商法防止や、リフォームの提案営業強化にもつながる」(大和ハウス)という。
≪床下点検おまかせ≫
戦車のような形をした住宅床下点検ロボットは遠隔操作で走行し、搭載カメラで撮影された映像がモニターに送信される。幅50センチ、高さ30センチのすき間を通り抜けることができ、床下の配管などの段差を乗り越えて走破する。
住宅の床下点検は、狭い空間で土ぼこりの中での作業になるため、点検員の身体的負担が大きかった。負担軽減を解消する秘策がこのロボットの活用だ。
サビ、水漏れ、シロアリなどの点検状況の記録として静止画像を撮影して状況を報告することが可能で、「悪徳商法防止や、リフォームの提案営業強化にもつながる」(大和ハウス)という。
経済産業省によるサービスロボット市場創出支援事業として、千葉工大に住宅床下環境を再現した実験施設を設けている。大和ハウスは来年度から本格運用を開始し、将来は他社への販売やリース事業も展開する計画だ。
≪高齢者の歩行補助≫
一方、昨年10月からリース販売を行っている福祉介護支援用ロボットスーツ「HAL」は、首都圏と関西圏で年間計500台の販売を目指している。
「HAL」は、体を動かす際に脳から皮膚に伝わる電気信号を検出し、モーターで高齢者の歩行を補助。腰の衰えた高齢者でもスムーズに歩いたり、階段も昇降できる。バッテリーによって、約1時間利用することができる。さらに、介護者の負担を軽減する全身型の開発も進めており、来年度の完成を見込んでいる。
大和ハウスでは「高齢者が増加するなか、住宅メーカーとして自律支援に向けた住生活
≪高齢者の歩行補助≫
一方、昨年10月からリース販売を行っている福祉介護支援用ロボットスーツ「HAL」は、首都圏と関西圏で年間計500台の販売を目指している。
「HAL」は、体を動かす際に脳から皮膚に伝わる電気信号を検出し、モーターで高齢者の歩行を補助。腰の衰えた高齢者でもスムーズに歩いたり、階段も昇降できる。バッテリーによって、約1時間利用することができる。さらに、介護者の負担を軽減する全身型の開発も進めており、来年度の完成を見込んでいる。
大和ハウスでは「高齢者が増加するなか、住宅メーカーとして自律支援に向けた住生活
提案は不可欠」としている。
住宅市場が長期低迷するなかでのロボット研究開発は、住宅に関連した新市場開拓に向けた先行投資ともいえる。今後、住宅市場との間でどのような相乗効果を生み出していくのか、注目される。
住宅市場が長期低迷するなかでのロボット研究開発は、住宅に関連した新市場開拓に向けた先行投資ともいえる。今後、住宅市場との間でどのような相乗効果を生み出していくのか、注目される。
科学者とアニメ制作者、SF実現へ共演
2008/12/9
ロボットとアニメについてトークを繰り広げた東大情報理工学系研究科の水内郁夫講師(右端)、千葉工大未来ロボット技術研究センターの古田貴之所長(左後)アニメ監督の河森正治氏(左手前)。手前はロボットの「小太郎」=11月29日、東京都港区の先端技術館@TEPIA |
漫画の人間型ロボットにアニメの変形ロボット。夢でしかなかった技術がいま、続々と現実のものになり始めた。漫画やアニメを見て育った科学者が開発したリアルなロボットを目の当たりにし、今度はアニメを制作するクリエーターが刺激を受けている。
11月29日に東京都港区の先端技術館@TEPIAで開かれたイベント「SFアニメが現実に!? 激論ロボットトーク」。自作ロボット「HallucII(ハルクツー)」を引っさげ登壇した千葉工業大学未来ロボット技術研究センターの古田貴之所長は「バルキリーは神」と述べ、会場をわかせた。
11月29日に東京都港区の先端技術館@TEPIAで開かれたイベント「SFアニメが現実に!? 激論ロボットトーク」。自作ロボット「HallucII(ハルクツー)」を引っさげ登壇した千葉工業大学未来ロボット技術研究センターの古田貴之所長は「バルキリーは神」と述べ、会場をわかせた。
アニメ「マクロスF」に登場する変形ロボット「バルキリー」のプラモデル |
「バルキリー」とは、テレビアニメ「超時空要塞(ようさい)マクロス」に登場する変形ロボットのこと。ジェット戦闘機にそっくりな「ファイター」が、手足が生えた戦闘機のような形の「ガウォーク」を経て、人間型の「バトロイド」へと3段変形する。
一方、「ハルクツー」は、本体から左右に4本ずつ足が伸びた昆虫のようなロボット。平地では足先のタイヤを転がし進むが、デコボコとした場所ではタイヤをたたんではいずったり、足を立てて歩いたりと3つの形態に変化する。「マクロス」を見て育ち、「バルキリー」にあこがれた古田所長が、夢の3段変形を、ロボットに必要な移動手段多様化の実現に取り入れて完成させた。
「バルキリー」をデザインしたのは、アニメ監督でビジョンクリエーターの河森正治(しょうじ)氏。子供のころからジェット機や機関車が好きで、漫画やアニメで暴れる人間型のロボットより、特殊な環境に適応できる機能を持ったメカにひかれたことが、飛び、浮かび、歩く3形態を持った「バルキリー」の設計につながった。
一方、「ハルクツー」は、本体から左右に4本ずつ足が伸びた昆虫のようなロボット。平地では足先のタイヤを転がし進むが、デコボコとした場所ではタイヤをたたんではいずったり、足を立てて歩いたりと3つの形態に変化する。「マクロス」を見て育ち、「バルキリー」にあこがれた古田所長が、夢の3段変形を、ロボットに必要な移動手段多様化の実現に取り入れて完成させた。
「バルキリー」をデザインしたのは、アニメ監督でビジョンクリエーターの河森正治(しょうじ)氏。子供のころからジェット機や機関車が好きで、漫画やアニメで暴れる人間型のロボットより、特殊な環境に適応できる機能を持ったメカにひかれたことが、飛び、浮かび、歩く3形態を持った「バルキリー」の設計につながった。
3段階に変形するロボット「ハルクツー」 |
その思想を受け継いだ「ハルクツー」を見て、河森氏は「すごい」と大喝采(かっさい)。「いっしょになにかやれれば」と約束した。
イベントには、「鉄腕アトム」のような人間型ロボットの可能性を探求した「小太郎」も登場。東大情報理工学系研究科の水内郁夫講師が開発したロボットだ。モーターを回転させるのではなく、筋肉のようにワイヤーを伸び縮みさせて全身を動かす仕組み。ただ歩くだけでなく、家庭内のさまざまな仕事をこなせるロボットにつながるのではと、期待を集める。
「人間の持っているセンサーの能力、感じる力に興味がある」という河森氏。刺激を受け、新たなアニメのビジョンが浮か
イベントには、「鉄腕アトム」のような人間型ロボットの可能性を探求した「小太郎」も登場。東大情報理工学系研究科の水内郁夫講師が開発したロボットだ。モーターを回転させるのではなく、筋肉のようにワイヤーを伸び縮みさせて全身を動かす仕組み。ただ歩くだけでなく、家庭内のさまざまな仕事をこなせるロボットにつながるのではと、期待を集める。
「人間の持っているセンサーの能力、感じる力に興味がある」という河森氏。刺激を受け、新たなアニメのビジョンが浮か
ロボットの歴史
みなさんはロボットという言葉を聞いてどのようなものを想像しますか? おそらく多くの人は,アニメーションに出てくるような人型の巨大なものを想像されるでしょう. これら
のロボットは人間と同じような手を持ち,様々なものを持つことができます. また人間同様,2本足であるいたり,走ったりします. 中には,人間のような感情を持ったロボットまであります. しかし現在,このようなロボットは存在しません. では,このようなロボットを作るのは無理なのでしょうか? その答えを探るべく,ロボットがどのように発展してきたかを見ていきましょう.
ロボットという言葉が最初に使われたのは,1921年,旧チェコスロバキアの劇作家 Karel Capek の R.U.R.(Rossum's Universal Robots) という作品の中でした. ロボットとは,もともとチェコ語で「働く人」という意味です. 劇中,科学者のロッサム氏が,人類を助けるためにロボットを作りますが,次第にロボットを武器として使うようになり,挙げ句の果てにロボットたちは反乱を起こして人類を滅亡させてしまします. この物語は,後のSF小説や映画の基となりました.
1950年,アイザック・アシモフは,SF小説「私はロボット」の中で次のように書いています.
ロボットの3原則 第1条 ロボットは,人間に危害を加えてはならず,また人間に危害が加えられるのを見過ごしてはならない 第2条 ロボットは,第1条に反しない限り人間に服従しなければならない 第3条 ロボットは,第1条と第2条に反しない限り,自身の生命を守らなければならない |
では,話を実際のロボットに戻しましょう.産業用ロボットの概念の始まりは,1954年米国の G.C.Devol が教示再生型の 「Programmed Article Transfer」 についての特許出願が最初とされています. その概念を具体化したものとして,1961年に米国のエンゲルバーガーらによるユニメートと呼ばれる産業用ロボットの実用機が最初に発表されました. このユニメートは,ジョイスティックなどにより操作し,その動作を記憶させて,それを何度でも繰り返し実行するという点で反響を呼びました.
その後,日米欧で盛んにロボットの研究が行われ,ロボティクスという工学分野が形成されました. そして,ロボットの研究は,当初のロボットマニピュレータの運動等の研究から,ロボット言語,ロボットの知能化,ヴァーチャルリアリティ,その他様々な分野にまで広がっています. またロボット自体も腕のような形のものから,手の形のものまで様々な形状を有するようになりました.
ここで,JISによる産業用ロボットの分類を参考にロボットの世代を考えていきます.
操縦ロボット | 行う作業を,人間が直接操作するロボット. |
シーケンスロボット | ・らかじめ設定された情報に従って,動作するロボット. |
プレイバックロボット | 人間がロボットを動かすことによって,順序・位置などの情報を教示し, その情報により繰り返し動作するロボット. |
数値制御ロボット | 順序・位置などの情報を数値・言語などで教示し, その情報により繰り返し動作するロボット. |
感覚制御ロボット | 感覚情報を用いて,動作するロボット. |
適応制御ロボット | 環境の変化などに応じて制御などの特性を変化させる制御機構を持つロボット. |
学習制御ロボット | 作業経験を蓄積・学習し,次の作業に反映させる機能を持つロボット. |
知能ロボット | 認識能力・学習能力・抽象的思考能力・環境適応能力などを 人工的に実現した人工知能によって行動決定するロボット. |
この中でシーケンスロボット,プレイバックロボット,数値制御ロボットに共通することは,あらかじめ定められた通りの動作を繰り返し行うことにります. これらのロボットはまったく自立的機能はありません.これを「第1世代ロボット」と言います.
「第2世代ロボット」は,何らかの感覚情報をもち,この感覚情報をもとに自己の行動をある程度修正する機能を持つもので,感覚制御ロボット・適応制御ロボットがこれに相当します.現在のロボットの多くはこれに当たるといえるでしょう.
つづく「第3世代ロボット」は,作業経験を学習し行動に反映させる学習制御ロボットが相当します. また,これに加え複数のロボットが協調して作業をする機能を持つ協調制御ロボットもこれに当たるでしょう. この世代のロボットは,まだ研究の段階で,世界各国で盛んに研究が行われています.
「第4世代ロボット」は,まだまだ未知の領域です. この世代のロボットは,人工知能によって自らの行動を判断・決定し動作します.
では今後,ロボットの研究を進める上でどのようなことが必要となるでしょうか?以下にそれを示します.
脳 | 作業計画,行動計画,並列計算処理,言語 | |
感覚 | 視覚認識,識別,視覚・触覚センサ技術 | |
運動 | 移動技術,マニピュレーション技術 | |
身体 | クルマレテアクチュエータ,構造材料,エネルギ源 | |
みなさんには少し難しいかもしれませんね. しかし,これ以外にも解決しなければならないことがたくさんあります. これが解決されたとき,ロボットはより人間に近づくことでしょう.
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